オリンピックの競技化や日本人選手の金メダル獲得によって、国内では大きく注目をあつめたスケートボード。
そんなスケートボードについて、改めて『くわしく知りたい。』『実際にやってみたい 。 』という興味を持たれた方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、スケボーの特徴や考え方など、スケボーのより良い理解に役立つ知識について、詳しく解説してゆきます。
▼この記事はこんな方におススメです
- スケボーに興味がある人
- スケボーについて理解を深めたい人
- スケボー初心者・これから始める人
筆者紹介:生活のかたわら、15年以上にわたりスケートボードを継続しています。多くの方にスケートボードを手にとり、魅力を感じて欲しいと思っています。
スケートボードとは?

スケートボード「言葉」の定義について
この記事の内容をより理解するためにも、まずは、スケートボードに関係する言葉からおさらいしてゆきましょう。
行動 | 用語 | 説明 |
---|---|---|
道具 | スケボー/スケートボード/SK8 | スケートボード全般や、滑走に利用する道具を指すことば。一般的には略してスケボー、もしくはSK8とも呼ばれます。 |
人 | スケーター/スケートボーダー | スケボーを使う人のこと。スケーターという言葉で広く浸透しています。 |
行動 | 滑る/スケーティング | スケートボードで滑走すること。パーク・ストリートといった、さまざまな種類やスタイルが存在します。 |
上記のとおり『スケボー』という言葉は、スケボーで行われる行為全般から具体的な道具までを指す、幅広い使われ方をしています。このほかスケボーを使う人のことを『スケーター』、滑走することはシンプルに『滑る』といった風に表現されます。
スケボーの特徴
ここからはスケボーができる環境や文化的な側面もまじえつつ、スケボーの特徴について解説を進めてゆきます。
スケボーとはすなわち「自由」な遊びです

スケボーという物はひとえに道具ですから、使う人の【目的・考え方】によって、その使われ方も様々です。
いきなりザックリしているとは思いますが、それだけスケボーは自由なことだと言えます。このことについて「絵を書くこと」に例えると、分かりやすく理解できます。
絵を書くとき人は、ペンや筆などの道具を使って、好きな絵を書くと思います。この時にルールはなく、人によって表現する内容は自由だと思います。
スケボーの道具 スケボーのトリック
スケボーをすることも、絵を描くことと同じ様に考えることができます。スケボーという道具を駆使するスケーターによって、様々な表現が行われてゆきます。
そんなスケボーの表現には場所・トリック(技)・ファッションに至るまで、あらゆる要素が含まれてゆきます。
▼スケートボードの表現
- スケボーをする場所・空間
- トリックの難易度・クオリティ
- 身につけるファッション
単なるスキルにのみならず、その場の空間全てを利用して、表現に変えるのがスケーターです。スケボーは決して、ルールや規則にしたがって皆が同じトリックを練習したり、完成度だけで競うといった物ではないのです。
スケボーは体を使って行うことから、スポーツとしての印象を持たれる方も多いですが、少なからず誤解も含まれます。確かに競技化されていること、オリンピックの種目に採用された事実もありますが、それはスケボーが持つひとつの側面でしかありません。
スケボーに対して「遊び」だと言う人もいれば、「アート」として捉えている人もいます。このようにスケボーは、人によって表現や、とらえ方も多種多様となります。
スケボーができる環境について【パーク・ストリート】

ところでスケボーができる場所には、次のような条件が必要になります。
▼スケボーができる条件
- 滑走ができる路面であること
例)アスファルト・コンクリート - 視界が良好な明るさがあること
例)街灯などの照明設備
スケボーには滑走するためののタイヤ(ウィール)が付いていますが、多くはウレタンといった硬質な素材で作られています。このためにスケボーは例えば土・砂利といった場所ではなく、滑走に適したアスファルト・コンクリートなどの路面が必要になります。
また、滑走には明るさも必要であり、とくに夜間においては明るさが確保できる照明設備の存在が重要にもなります。
スケボーができる条件は上記のとおりですが、この上でもスケボーができる場所は、大別してパーク・ストリートといった2種類に別れてゆきます。
▼スケボーができる場所
- 【スケートパーク】・・・スケボー専用施設のこと。公営・私営のものが存在します。
- 【ストリート】・・・スケボー専用施設以外の場所。例えば、公園や街中など。
スケボーから生まれるもの【スタイル・カルチャー】

上記からも分かるとおり、スケボーができる場所には限りがあります。よってスケボーができるほとんどの場所では、沢山のスケーターが集まり一緒に滑ることになります。
この上でも挙がるスケボーの大きな特徴には、その土地土地に集まったスケーターによって生み出され、育まれた独自の「スタイル」や「カルチャー」が存在することです。
スケボーにおける「スタイル」とはスケボーで実際に行われるスケーティング(滑り方)の質・内容のこと。
対して「カルチャー」とはファッション・音楽 ・ アート ・ コミュニケーションといった文化のことです。またカルチャーには、スケボーのに対する姿勢や、仲間を尊敬する、マインド・価値観などの精神性にいたるまで、様々な要素が含まれてゆきます。
これらの点は、スケボーをしていない人にとってはなかなか理解しづらいとも思います。しかしスケボーは単なる滑走のための道具だけではなく、あらゆる文化に影響しながら発展を遂げている物だと説明できます。
スケボーが影響を与えた文化については『スケートカルチャー』『ストリートカルチャー』として広く知られています。このようにスケボーから生まれた側面の多くは、今やスケボーの魅力をひときわ際立たせる、価値ある存在となっています。
スケートカルチャーの影響力について
ところで皆さんが普段から身につけている衣類や靴には、実はスケボー・スケートカルチャーが発祥となっている、もしくは影響を及ぼしたブランド・グラフィックも多く含まれています。
VANS Thrasher ELEMENT Girl adidas Supreme
実際のところ、スケボーを知らない方でも知らず知らずのうちにスケートボード関連のアイテムを身につけていることも多いくらいです。スケボーとそこから生まれるカルチャーにどれだけ絶大な影響力があるかが分かる一例だと言えますね。
スケボーに対する考え方

遊びなのか?スポーツなのか?という点について
スケボーに対して『遊びなのか?』『スポーツなのか?』といった疑問を持つ方も多いと思います。
これまでにお伝えした通り、スケボーは自由な使い方・表現ができる道具です。この上ではスケーターの集う土地・ファッション・音楽・アートなどの交流や融合によって生まれた「スケートカルチャー」という多様な側面も合わせ持ちます。
そんなスケボーは、もはや一概に何かに分類できるものでは無いと言えます。スケボーの使い方、関わり方は、あくまでも上記のとおり“人それぞれ”なのです。
2021年に開催された東京オリンピックでは、堀米悠斗さんが金メダルを獲得したことで大きな注目を集め、スポーツとしての認知が広がりました。この時のTV・新聞などメディアでは、もちろん「スポーツ」として紹介されています。
しかし以上を踏まえつつ解釈するなら、スケボーがスポーツに進化した、と言うよりは、スケボーが【スポーツ】としての新たな一面を獲得したという風に捉えるのが自然です。
スケボーには、スケートカルチャーを背景にした【ファッション業界】、写真や映像作品、絵画などの【アート作品】、はたまたエンタメとして取り扱った【ゲーム業界】での商業的・社会的な成功もあり、いずれも見過ごせない評価です。
ここまでくると、スポーツという「点」だけでスケボーを知るのは勿体ないことですらあります。スケボーに関わる多くの側面をふまえてゆけば、より魅力的で、価値のある物であることに気づくことができます。
以上のようにスケボーは、スケーターによっても考え方も様々です、商業的・社会的にも多くに影響を与えつつ、評価されている実績もあります。必ずしも何か一つにあてはめないことが、スケボーを理解するうえでの大切な考え方となります。
年齢や性別は関係ない【子どもからお年寄りまで】
スケボーに対して若年層がやる遊びという認識の方も多いとは思いますが、実際は小さな子供からご年配の方まで、性別にも関係なく始められる遊びです。
もちろん肉体的に充実している方がスケボーの上達に有利なのは確かです。しかし、滑走するだけなら比較的かんたんですし、対象年齢としては基本的には【全年齢】と言えます。
実際に東京オリンピックのスケートボード女子ストリートでは、西矢椛選手(13)が史上最年少の金メダリストになったことでも話題を集めました。一方では60歳を過ぎてなおスケートボードを継続している、ニール・アンガーさんも有名です。
この様にスケボーは、始めるには年齢を選ばない、多くの人にとって出来る遊びだと言えます。こんな物見てしまったら、年齢を理由に始めるのを諦めたり、断ることなんて出来ませんよね。
自由だからこそ責任やリスクもともないます
スケボーの特徴として自由であることをお伝しましたが、だからこそスケボーを通した行動には責任やリスクがともないます。
起こした行動によっては、失敗すること・出来ないことも沢山あると思いますし、時には他の人の理解を得られず苦しむこともあると思います。もしくは行動によって怪我をしてしまう・迷惑をかけてしまうというリスクも考えられます。
スケボーは自由なことが魅力的であることをお伝えしてゆきましたが、一方では見過ごせない点として、この様な責任やリスクといった話題にも触れさせて頂きました。
スケボーを理解する一番の方法
最後にお伝えできる、スケボーを理解する一番の方法としては、ずばり自分でスケボーに乗ってみることです。
なぜならスケボーは、体を使って行うこと、体全体で感じることだからです。食べ物の美味しさを伝えるのと同じ様に、スケボーのことを伝える言葉にも限界があるのです。
ですので実際にスケボーを体験してみることが、理解する一番の方法だと言えます。この上ではつぎの様な方にこそおススメできます。
▼スケボーを体験して欲しい人
- スケボーに興味がある・面白そうだと思う
- 子どもに習わせたいと思うお父さん・お母さん
- スケボーについて理解を深めたい
初心者向け乗り方については次の記事でも確認できますので、合わせて参考にしてみて下さいね。

この記事のまとめ:スケボーについて理解して、楽しく滑ろう
今回は、スケボーについて『くわしく知りたい。』『実際にやってみたい 。』という興味を持たれた方に向けて、スケボーの特徴や考え方など、その魅力について詳しく解説してゆきました。
これからスケートボードで遊ぶ際には、ぜひ参考にして頂きたい情報です。このほかスケートボードの関連情報も、あわせてご活用くださいませ。

今回は以上となります、最後までお読みいただき、ありがとうございます!